最近、働き方改革という言葉もよく聞くようになり、ワークライフバランスに目を向けた企業も増えてきています。
一方で、まだまだブラック企業や社畜なんて言葉もSNS等ではよく見かけます。
ここでは、私の経験したワークライフバランスに目を向けた外資系の働き方について紹介します。
このブログを通じて、ご自身の働き方について考えて見たり、少しでも外資系企業に興味を持ってもらえると幸いです。
外資系企業の働き方
時間管理
外資系の時間管理は、自己管理が基本です。
その為、多くの外資系企業はフレックス勤務制度を採用してます。
フレックス勤務とは、出社しないといけないコアタイムを設け(コアタイムを設けないケースもある)、それ以外は何時に来て、何時に帰ってもいい制度です。
最終的にはその月の中で、8時間✕稼働日分働いていれば問題ありません。
例えば、コアタイムが11時ー3時であれば、10時半に会社に来て、3時半に帰るといったことも可能です。
基本的には、何をしたのかが問われるのであって、何時に来て、何時に帰ったというのは問題しないというのが、外資系企業のスタンスです。
その為、上司が残っているから帰れない、なんて事はありません。
逆に上司は部下の残業が多ければ、自分のマネージメント能力にバツが付くので、部下を早く帰らせようとします。
つまり、同じ成果を上げるのであれば、短い時間で成果を出せる人の方が評価が高くなり、逆にだらだらと仕事をする人の評価は悪くなります。
仕事管理
仕事の内容を問われるので、時間に関しては非常におおらかである事は説明しました。
ただ、仕事はちゃんとやる必要があります。当然ながら。
その為、働いている間は非常に集中して、効率よく働きます。
時間内にやるべき仕事を終わらせる事を意識して働いているため、仕事の優先順位を明確にして、何時までに何をするにかを見極めながら仕事をしています。
電話会議
何も無ければ、自分でスケジュールを組んで仕事をする事が出来ますが、常にそういう訳にも行きません。
一番時間的に制約を受けるのは、海外との電話会議です。
海外とは時差があるため、どうしてもお互いにとって負担の少ない時間帯に集中する事になります。
ヨーロッパ企業であれば、日本の夕方がヨーロッパの朝になる為、電話会議は午後4時以降に行われる事になります。その為、非常に楽です。
アメリカ企業ですと少々ややこしく、東海岸の会社だと、日本の時間とほぼ昼夜が逆です。
この為、日本の夜8時以降にアメリカと電話会議をしたり、日本の早朝に会議をしたりといった感じです。
西海岸ですと、日本の朝が、アメリカの夕方と言った形となり、比較的楽に時間を取ることが出来るようになります。
仕事の場所
チームで動く事の多い日系企業では、オフィスでは部署ごとに決められた席で仕事をする事が一般的です。
個人で動く事の多い外資系企業では、席がパーティションで区切られていたり、そもそもフリーアドレスで、決められた席がないケースもあります。
フリーアドレスというのは、固定席がなく、オフィスに行っても、好きな席に座って仕事をするシステムです。
この様になると、自分の部署以外の人と仲良くなることが多くなり、仕事の進め方の幅が広がるメリットはありますが、誰がどの部署に所属し、何を扱っているのかが、分からなくなります。
その為、新しく会社に入った人にとっては、非常にやりにくい状況です。
座席表が無いので、名前を覚えるのもやっとな状況となります。
これに加え、最近では自宅勤務を認める企業も増えてきています。
社員は、自分の都合で、オフィスで仕事をするのか?、自宅で仕事をするのかを選ぶ事が出来ます。
子供の学校の都合や、親の介護などでも、フレキシブルに勤務方法を変えれるメリットはあります。
外資系企業のお給料
外資系って、年棒制で給料高いんですよね?
という事はよく聞かれます。
また、年棒って、一体どういうシステムなの?といった事もよく聞かれる質問です。
年俸といっても、何も特別なことはありません。1年でいくらの給料というのが決まっており、それを12で割った金額が毎月給料として振り込まれます。
年俸で一年の給料が決められているといっても、ちゃんとボーナスは業績によって支払われます。
その為、年俸制といっても、一年の給料は年俸+ボーナスです。
私が就職した当時は、賞与には社会保険が掛からなかった為、毎月の給料を抑えて賞与を高くする傾向がありました。
その時の給料は、
毎月の給料 + 夏冬のボーナス(2.5か月分)+ 業績賞与
といった感じでした。賞与からは社会保険が引かれなかった為、大変良いシステムでしたが、2003年から賞与からも社会保険が引かれるようになった為、賞与と給与で引かれる税金や保険にあまり差がなくなりました。
その為、今までの12か月の給与+5か月分の賞与の合計17か月分を年俸として、12か月で割った金額が毎月の給与として支払われることになりました。
年間では同じ金額をもらっているにもかかわらず、17か月で割った金額をもらっていたものが、12か月で割ることになるので、月の給料は4割増しぐらいになります。
増えた当時は大喜びしたのですが、もらっている金額は変わらないので、何も生活は楽になりませんでした。逆に財布の紐が緩み、月の出費が増え、家計は苦しくなりました。
同じ外資系でも、企業文化の違いにより、給料は大きく異なります。
この違いについては、こちらで詳しく書きましたので、是非ご参照ください。
一口に外資系と言っても、それぞれの企業の特色は様々で、一概に語る事はできません。 ただ、私が経験したアメリカ系企業とヨーロッパ系企業では、ある意味アメリカとヨーロッパの文化の違いや考え方の違いをよく表しているのではないかと思います。 そ[…]
外資系が給料が高いと言われるのは、転職してくる人が多いからです。
日本企業の様な年功序列で生え抜き社員が重用される文化ですと、給料も徐々にしか上がっていきません。また、年齢による給料バンドも大体決まってしまい、その範囲から大きく外れることはありません。
これに対し、外資系企業では、転職してくる人が多く、有能な人を集める為にはそれなりの給料を支払う必要があります。その為、全体的に給料レベルは高くなります。
外資系企業の安定性
外資系企業であろうが、日系企業であろうが、会社が未来永劫ずっと存続するとは限りません。
現役外資系社員の筆者が、外資系に転職を考えている人達に向けて、外資系のメリット・デメリットについて説明します。英語は必要…
倒産することもあるでしょうし、企業買収に会う可能性もあります。
ただし、外資系企業の方が、企業買収などに対しては非常にダイナミックです。
私自身、一度買収されていますし、今回は事業売却されることになりました。私の会社には入る会社すべてで事業売却されて来た人もいます。
これだけでなく、これからの日本市場はどんどん規模が小さくなっていくことが予測されています。
その為、外資系企業では日本からの事業撤退といったことも考えられます。記憶に新しい出来事としては、2016年にフォードが日本から撤退しましたね。
そういう意味では、このような状況を嫌う人には外資系は向きません。ただし、こういった状況は外資系だけに起こることではなく、日系企業でも十分に起こりうる話です。
その為、外資系企業に勤めていようが、日系企業に勤めていようが、どこに行っても輝くことが出来るように、常に自分を磨き続けることが大切です。
その為には、今の勤めている会社に満足している人であっても、一度自分の市場価値を知る為に、今までの自分のキャリアを見つめなおして、職務経歴書を作成することをおススメします。
また、ミイダスであれば、自分の市場価値を簡単に調べることが出来ます。
一度、自分がどれだけの市場価値があるか、確認して見ては如何でしょうか?